敬老会(1月の第3週日曜日)
1月も2週目にはいると,どこからか声が掛かり,敬老会の準備が始まる。準備といっても会場作りなどは当日に一気に仕上げるので,そんなものはしない。何を準備するかというと,ご老人や観客を喜ばすための余興の準備をするのだ。余興は青年団・壮年団・集落の1班・2班・3班から1つずつ出される。
1週間かけて余興の練習をするなんて,さぞやみんな熱心で,とても立派な出し物をするのだろうと思われるかもしれないが,青年団と壮年団に限っては全く立派な出し物ではない。お笑いに磨きをかけ,競っているのである。また壮年団員に限っていえば,みんな熱心に練習しているわけでもない。練習はほどほどで切り上げて飲むのだ。ただ集まって飲みたいだけなのである。練習の合間に休憩があるのではなく,飲んでいる間に練習が入ると思っていただければよい。しかし,かといって,ただ飲んでいるわけでもない。無駄に飲んでいるのではなくて,酔うことで普段考えつかないようなアイデアが出ることもしばしばである。これはこれで大事なのである。個人的にはこのダラダラした過ごし方が非常に気に入っているのであるが,非常に体力の消耗する1週間である。
当日は午前中に机やイス,料理の準備をし,午後からスタート。挨拶の後,保育所児のお遊戯,小学生中学生による島唄の演奏,敬老者への贈り物贈呈,余興と,あっという間におひらきとなる。一つの余興は10分足らず。たいした練習はしていないものの,その10分の余興のために男たちは曲がりなりにも1週間を費やすのである。まさに男のロマン?である。
残念ながら,この集落の敬老会は平成17年で幕を閉じた。平成18年からは豊年祭に併せ,余興の出し物もこの1回きりとなる。寂しいといえば寂しいのだが,いつも余興を行うメンバーが同じで,特定の人だけに大きな負担を掛ける訳にもいかないので致し方ないのかもしれない。
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