奄美の生物

奄美の植物について

 シダ植物であるヘゴや真っ赤なハイビスカス,ソテツ,アダンなど南国チックな植物が島のあちこちで見かけられる。1月の終わりから見ることのできるカンヒザクラも美しい。島の北部や南部の一部ではサトウキビも作られ,焼酎の材料としてつかわれている。

 またパッションフルーツやスモモ,マンゴなどの果物も栽培されているが,その中でも2月頃に採れるオレンジ「たんかん」がお勧め。甘味があり,とても美味しい。皮がむきにくいが,果物ナイフで半分に切って食べるとよい。

 ハブやイノシシ猟の鉄砲を恐れて,人はあまり山に入り込まないので,野草も豊富である。本土ではそれほど気にもとめなかった草花に心を癒されたりする。雨もよく降り,植物も育つので,奄美はほんとに自然に恵まれた島だとつくづく思う。


奄美の動物について

 「ナガムン(長いもの)」と呼ばれるハブがあまりにも有名。現在では昔ほどの被害が出なくなっているものの,やはり危険な動物でイノシシ猟でもしない限り住民は山には入らない。そのため山や森の自然はとても豊かである。

 その他にもきれいな赤い羽根をまとった「リュウキュウアカショウビン」や県鳥である「ルリカケス」,めったに見ることのできない「アマミノクロウサギ」などこちら特有の動物も多い。

 昔食用として連れてこられたやぎは「ひんじゃー」と呼ばれ,今でも飼育されたり山で野生化したりしている。やぎ料理を出しているお店もある。

 こちらに住んで一番驚いたのは,やはり虫である。とにかく虫が多い。アリやシロアリ,ハチやヤスデ,酸っぱい臭いを出すサソリモドキ,頭に白いハチマキ模様をつけたワモンゴキブリ,羽が見当たらないサツマゴキブリ,黒いナメクジや握りこぶしほどのアフリカマイマイ(昔食用のため持ち込まれたという。寄生虫の恐れがあるため島外への持ち出し禁止)など,家に出てくるありとあらゆる虫におびえたものだが,しばらく経ってようやく慣れ,なんとか暮らしていた。

 ただし,植物同様こちらにしかいない貴重なムシやチョウなど,それなりに楽しめるものもいるので,念のため。

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